卵巣がんの再発
卵巣がんの再発

手術や薬物療法によって画像上から確認できるがんが消えても、再びがんが現れて再発となることがあります。
再発の卵巣がん、卵管がん、腹膜がんに対しては薬物療法が推奨されています。
最近では再発卵巣がんに対しても免疫チェックポイント阻害薬が実臨床に導入されたり、がん遺伝子パネル検査などに基づいて治療薬が選択され始めています。
しかし、現時点での標準的な治療方法は初回治療終了から再発までの期間が6ヵ月未満か6ヵ月以上かによって異なります。

再発卵巣癌・卵管癌・腹膜癌の治療

初回治療終了から再発までが6ヵ月未満

初回治療が終了してから6ヵ月未満の再発はプラチナ製剤抵抗性といい、初回治療で使用した抗がん剤が効きにくいことが予測されます。
2種類以上の薬剤を使用する多剤併用療法を行うと強い副作用が現れる傾向があるため、1種類の薬剤を使用する単剤療法が推奨されています。
また、前回の治療で使った薬剤と作用の異なる薬剤が使われます。
さらに、ベバシズマブを併用することで、無増悪生存期間の延長効果も示されています。

単剤療法で使われる主な抗がん剤
イリノテカンエトポシドゲムシタビン(ジェムザール)ドセタキセル、トポテカン、パクリタキセルリポソーム化ドキソルビシン(PLD)±ベバシズマブ

手術について

プラチナ製剤抵抗性再発に対しては、手術による利益が得られないことが多いため、一般的に手術は推奨されていません。
ただ、完全切除が可能な孤立性の再発では化学療法単独よりも手術療法を併用した方が生存率を延長したという報告もあるため、症状緩和の目的も含めて検討する余地があると考えられています。

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初回治療終了から再発までが6ヵ月以上

プラチナ製剤感受性再発の治療

(1)薬物療法

初回治療が終了してから再発までに6ヵ月以上ある場合の再発は、プラチナ製剤感受性といって、初回治療で使用した抗がん剤の感受性が再び出てきており、抗がん剤が効きやすいとみなされ、プラチナ製剤を含む多剤併用療法が推奨されます。
基本的にはTC療法、あるいはTC療法とベバシズマブの併用療法が行われますが、TC療法で非常に強い副作用が起こっていた場合などは、抗がん剤の投与量を減量するか、DC療法などの他の療法が検討されます。

多剤併用療法で効果を得られた場合、PARP阻害薬(オラパリブまたはニラパリブ)による維持療法が推奨されます。
また、3レジメン以上の抗がん剤治療のあとに、HRD検査を行い、相同組換え修復欠損があると分かった場合は、ニラパリブ単剤療法が推奨されています。

※HRD検査:正常細胞ではDNAを修復するシステムである相同組換え修復というシステムが働きます。しかし、がん細胞では修復システムがうまく働かない場合(相同組換え修復欠損:HRD)があります。HRD検査は、HRDがあるかどうかを調べる検査で、陽性の場合はニラパリブの効果が期待できます。

プラチナ製剤感受性の再発で使われる抗がん剤
TC療法(パクリタキセルカルボプラチン±ベバシズマブ
DC療法(ドセタキセルカルボプラチン
※TC療法が困難な場合
±ベバシズマブ
GC療法(ゲムシタビンカルボプラチン
※TC療法が困難な場合
±ベバシズマブ
PLD-C療法(リポソーム化ドキソルビシン+カルボプラチン
※TC療法が困難な場合
±ベバシズマブ
ニラパリブ(ゼジューラ)
※3レジメン以上の抗がん剤の使用歴があり、HRDがある場合

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効果が得られた時に維持療法で使われる薬剤
ベバシズマブ※化学療法でベバシズマブを併用した場合、オラパリブ(リムパーザ)、ニラパリブ(ゼジューラ)

(2)手術

初回治療終了から再発までに6ヶ月以上あるプラチナ製剤感受性再発に対しては、腫瘍の完全切除が可能と判断される場合のみ手術が推奨されています。

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放射線治療

再発の卵管がんに対して放射線治療は根治目的ではなく、症状緩和を目的として行われています。

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