子宮体がんでは、基本的に手術療法が第一選択肢となります。手術後、摘出した臓器の病理診断を行い、再発の可能性が高い場合には術後補助療法として抗がん剤治療を行います。術後に行うリスク判定で、「高リスク」と判定された場合に抗がん剤治療を行うことで、再発のリスクを減少させる効果があることが分かっています。判定を行うための重要な危険因子としては、「組織分化度が低分子化」「リンパ節転移の有無」「深い筋層浸潤」が挙げられます。
その他、子宮体がんに対する抗がん剤治療は、手術が出来ない場合や、がんが再発した場合にも行われます。
抗がん剤は、細胞が活発に活動（分裂・増殖）する過程に働きかけて、細胞の増殖を抑えます。がん細胞は活発に分裂と増殖を繰り返しているので、抗がん剤の効果が期待されます。しかし、抗がん剤の影響を受けやすいのはがん細胞だけではありません。腸の細胞や血液・髪の毛を造る細胞も活発に活動を続けているので、抗がん剤治療中は嘔気や食欲不振、脱毛などの副作用がほとんどの人に認められます。その他、白血球や血小板の減少などの重篤な副作用が発現してしまうと治療を中断せざるを得なくなり、再開も難しくなります。
子宮体がんの抗がん剤治療中の副作用を軽減させ、QOLを維持しながら治療をスムーズに継続するためには、抗がん剤の薬剤耐性がカギとなります。
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